2013年4月5日金曜日

現場を知らずに経営判断をすると・・・

先日、鈴木博毅著書の失敗の本質という本を読みました。

太平洋戦争の日本軍とアメリカ軍を対比しながら、現在の日本企業の経営の失敗の本質を23項目の視点で体系的に説いています。

この中23項目の視点の中で同感したのは

1.日本軍は戦略が曖昧で目標達成につながらない戦略をとっていた。(戦略、戦術を忠実に実行したとしても、目標が達成できない)

クライアント先もこのような曖昧な戦略が多々あります。


2.日本軍は戦略の指標が間違っていた。 勝利につながらない指標(日本軍は毎回その場限りの短期決戦の勝利を指標にしていたが、アメリカ軍は長期持久戦で勝利する事を指標においていた)をとっていた。

高機能、高性能の携帯電話を開発していた日本の携帯電話メーカーがアップルのiphoneのネットワーク、オープンソースによるアプリに負けた事と同様だと思います。


3.成功体験が勝利を妨げる。 戦略を以前の成功体験をコピー・拡大生産すれば環境変化に適応できずに失敗する。

日本のソニー、シャープ、パナソニックの大手家電メーカーがテレビ事業で失敗した状況はまさにこの例と思います。


4.司令部が現場の能力を生かせない。日本軍上層部が権威主義で現場に指示を出し、現場の意見を取り上げなかった。一方のアメリカ軍上層部は現場の自主性、独立性を認めて、現場と意見交換をして戦略の修正をした。

この事はまさに現代の経営も同じで、現場を知らずに経営判断をすると経営の失敗につながります。

この現場をしらない権威主義タイプの経営者をよく見かけますがユニクロの柳井会長は年の半分は現場を回る時間に費やしているようです。


23項目の数例ですが、なるほどと思う内容が多くありました。経営者、或いは経営者を目指している方はこの本はお勧めです

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