組織風土について、最近、コンサルティングの現場でよく話がでます。経営課題は環境変化に応じて変化しますが、会社組織の皆さんが能動的にやりがいをもつて、ベクトルをあわせて、働く為にはどうしたら良いのかという組織風土の課題は定常的におきます。
今日はこの課題について、お話をしたいと思います。
まず、組織風土の定義ですが、このように考えています。
組織風土とは個人が認識する固有的な組織の特性で、組織の共通の価値観として個人の行動を規制する働きをもつもの。
わかりやすくお話すると、個人が集まった組織体が長年の歴史の中で、自然に共通の価値観を作り出し、この価値観で行動するようになることです。
例えば、トヨタの組織風土は、仕事は「業務+改善」と全員が考え、常に仕事をしながら改善をする事が当り前になっています。共通の価値観が「改善をし続ける」事です。
この組織風土はその会社のおかれている業界、顧客、経営者、製品、歴史等様々な因子で形成されます。トヨタのように良い組織風土ならば問題ないのですが、組織のベクトルが悪い方向に向くような風土では改善が必要になります。
そこで組織風土を改善する為にその構成要素を考えてみました。
① 共通の価値観
組織が同じ方向に向かってベクトルをあわせて行動しようとする感情
② 同一の危機感
どんな状況でも、常に現在と将来に対して危機感をもち、一層の改善を実現しようとする感情
③ 自信と信頼
自分の持っている能力を信じ、他人の持っている能力を信頼し、仕事をする感情
④ 感謝の気持ち
自分達が現在の状況でやっていけるのは他者から受けた支援の結果であると気付き、常に感謝する気持ち、感情
⑤ 高い欲求水準
今どのような状況であろうとも、その状態に満足することなく、常に自己を律しながら目指す姿を達成しようとする感情
皆さんの会社の組織風土について、この要素にあてはめてみて、問題を探り出してみてください。
2013年9月11日水曜日
2013年9月3日火曜日
海外進出のステップ
今日は海外進出のステップと注意点について、説明したいと思います。
現在、国内がデフレ経済で需要が減少している中で、海外に進出する企業が増加しています。取引先の要請、国内の売上補完、コストダウン、市場拡大、人材活用等色々の海外進出する狙い、背景があります。この時のステップと注意点について解説します。
1.海外進出の前提条件の検討
1) 海外進出する目的、狙いを明確化する
2) 海外進出するフェーズの検討をする
(1) 第1フェーズ 製品の輸出
(2) 第2フェーズ 現地生産
(3) 第3フェーズ 現地販売
(4) 第4フェーズ 現地開発
3) 投資額と回収の見込み検討
4) 利益回収方法の検討
配当金、ロイアリティ、内部留保等の検討をする
2.進出先の選定
1) 海外進出の目的にあった進出先検討
2) 進出先の国民性、賃金上昇カーブ確認
3) カントリーリスク等の検討
3.進出形態の検討
1) レンタル工場レベル、建物を賃借、工場を一から建設等のように進出形態を検討する
2) 合弁か独資かの検討が必要だが、株主の経営に対する思想、意志が整合しないと合弁会社は運営が非常に難しい
4.生産拠点の設立
1)工場建設、工場の内装、外装工事等の契約は必ず書類で実施する。口頭契約は揉め事の元
2)建設図面で詳細な打合せを実施する
3)検収時は細部まで確認する。手抜工事は当り前と思うべき
5.組織機能、仕組について
1) 基本は日本の工場をマザー工場として、日本の仕組、システムを移転する前提で組織機能、仕組みを作る
6.組織体制と人材について
1) 基本は性悪説で組織を構成する
2) 日本人の経営者、スタッフ⇒ローカルの経営幹部、スタッフ⇒ローカルの作業者の組織体制を作る
3) 金銭に関わる仕事はできるだけ日本人スタッフで実施する
海外進出の検討は製造業にとって、必須になりつつありますが、成功する為には基本のステップとそのポイントを守りながら、スピードをあげた行動が必要だと思います。
次回は工場運営、労務管理、国別事情を説明したいと思います。
現在、国内がデフレ経済で需要が減少している中で、海外に進出する企業が増加しています。取引先の要請、国内の売上補完、コストダウン、市場拡大、人材活用等色々の海外進出する狙い、背景があります。この時のステップと注意点について解説します。
1.海外進出の前提条件の検討
1) 海外進出する目的、狙いを明確化する
2) 海外進出するフェーズの検討をする
(1) 第1フェーズ 製品の輸出
(2) 第2フェーズ 現地生産
(3) 第3フェーズ 現地販売
(4) 第4フェーズ 現地開発
3) 投資額と回収の見込み検討
4) 利益回収方法の検討
配当金、ロイアリティ、内部留保等の検討をする
2.進出先の選定
1) 海外進出の目的にあった進出先検討
2) 進出先の国民性、賃金上昇カーブ確認
3) カントリーリスク等の検討
3.進出形態の検討
1) レンタル工場レベル、建物を賃借、工場を一から建設等のように進出形態を検討する
2) 合弁か独資かの検討が必要だが、株主の経営に対する思想、意志が整合しないと合弁会社は運営が非常に難しい
4.生産拠点の設立
1)工場建設、工場の内装、外装工事等の契約は必ず書類で実施する。口頭契約は揉め事の元
2)建設図面で詳細な打合せを実施する
3)検収時は細部まで確認する。手抜工事は当り前と思うべき
5.組織機能、仕組について
1) 基本は日本の工場をマザー工場として、日本の仕組、システムを移転する前提で組織機能、仕組みを作る
6.組織体制と人材について
1) 基本は性悪説で組織を構成する
2) 日本人の経営者、スタッフ⇒ローカルの経営幹部、スタッフ⇒ローカルの作業者の組織体制を作る
3) 金銭に関わる仕事はできるだけ日本人スタッフで実施する
海外進出の検討は製造業にとって、必須になりつつありますが、成功する為には基本のステップとそのポイントを守りながら、スピードをあげた行動が必要だと思います。
次回は工場運営、労務管理、国別事情を説明したいと思います。
2013年8月27日火曜日
一流とはなにか
今日は一流とは何かを考えてみたいと思います。
先日、羽生善冶 名人のある名言を知りました。
「三流は人の話を聞かない。二流は人の話を聞く。一流は人の話を聴いて実行する。超一流は人の話を聞いて工夫する。」
私も経営コンサルタント業を22年経験し、この言葉は非常にしっくりきます。
私の仕事でも大切な事は
① 人の話を聞く事
② 人の話の中に本質的な問題点を見つけだす事
③ 問題を解決する改善案を検討する事
④ その改善案を実行に移す事
⑤ 実行した結果のレビューをする事
の5段階です。
まさに、「超一流は人の話を聞いて工夫する」事です。
この5段階を実行する為には「人の話を聞く為の謙虚さ、物事の本質を見極める思考能力、問題を解決する知恵、工夫、実行の為の行動力、執念」の姿勢が必要です。
クライアント先の経営者でも、一緒に仕事をさせていただいて、感銘を受ける経営者は、羽生善冶 名人の言葉の「超一流は人の話を聞いて工夫する」を実行されています。
この考え方は我々のようなコンサルタントだけではなく、社会人として人生を成功させたい方にも共通する考え方だと思います。
皆さんもこの言葉を是非実行してみてください。
先日、羽生善冶 名人のある名言を知りました。
「三流は人の話を聞かない。二流は人の話を聞く。一流は人の話を聴いて実行する。超一流は人の話を聞いて工夫する。」
私も経営コンサルタント業を22年経験し、この言葉は非常にしっくりきます。
私の仕事でも大切な事は
① 人の話を聞く事
② 人の話の中に本質的な問題点を見つけだす事
③ 問題を解決する改善案を検討する事
④ その改善案を実行に移す事
⑤ 実行した結果のレビューをする事
の5段階です。
まさに、「超一流は人の話を聞いて工夫する」事です。
この5段階を実行する為には「人の話を聞く為の謙虚さ、物事の本質を見極める思考能力、問題を解決する知恵、工夫、実行の為の行動力、執念」の姿勢が必要です。
クライアント先の経営者でも、一緒に仕事をさせていただいて、感銘を受ける経営者は、羽生善冶 名人の言葉の「超一流は人の話を聞いて工夫する」を実行されています。
この考え方は我々のようなコンサルタントだけではなく、社会人として人生を成功させたい方にも共通する考え方だと思います。
皆さんもこの言葉を是非実行してみてください。
2013年8月20日火曜日
本物の経営者とは
仕事柄、色々な経営者とお会いし、お話しする機会が多いですが、
優秀な経営者としての必要な要素は何かと考えさせられる場面が多々あります。
上から目線のプライドが高い経営者、経営手法ばかりを語る経営者、
経営数字のみに固執する経営者、夢物語ばかりで現実を直視しない経営者、社員をモノとして扱う経営者。
人間が千差万別のように経営社のタイプも色々です。
私が考える本物の経営者は5つの要素を備える経営者だと思います。
1.過去の実績、現在の状況を素直に捉え、戦略の転換を勇気をもってできる。
過去の成功体験にとらわれない。戦略ミスを素直に受け入れる
2.売上至上主義から利益重視主義に思想を変える。
デフレ環境の中で売上のみを重視しないで、利益を確保する事を最重要に考える。
3.利益確保の為の経営改革施策を立案、実行する。
営業戦略、営業構造の見直し、コスト競争に陥らない独自性製品の開発、変動費、固定費の低減。
4.私心の強い経営者ではなく、謙虚さをもつ経営者である。
自分ではなく、人に助けてもらう思想を持つ。人の話を聞く、自分の考えを押し付けない。
会社は自分のものではなく、従業員、株主、顧客、仕入先のものの認識が必要。
5.本物を見抜く力を身に付ける。
適材を見抜き活用する、うわべの話にだまされない。
皆さんは本物の経営者の条件はどう思われますか?
優秀な経営者としての必要な要素は何かと考えさせられる場面が多々あります。
上から目線のプライドが高い経営者、経営手法ばかりを語る経営者、
経営数字のみに固執する経営者、夢物語ばかりで現実を直視しない経営者、社員をモノとして扱う経営者。
人間が千差万別のように経営社のタイプも色々です。
私が考える本物の経営者は5つの要素を備える経営者だと思います。
1.過去の実績、現在の状況を素直に捉え、戦略の転換を勇気をもってできる。
過去の成功体験にとらわれない。戦略ミスを素直に受け入れる
2.売上至上主義から利益重視主義に思想を変える。
デフレ環境の中で売上のみを重視しないで、利益を確保する事を最重要に考える。
3.利益確保の為の経営改革施策を立案、実行する。
営業戦略、営業構造の見直し、コスト競争に陥らない独自性製品の開発、変動費、固定費の低減。
4.私心の強い経営者ではなく、謙虚さをもつ経営者である。
自分ではなく、人に助けてもらう思想を持つ。人の話を聞く、自分の考えを押し付けない。
会社は自分のものではなく、従業員、株主、顧客、仕入先のものの認識が必要。
5.本物を見抜く力を身に付ける。
適材を見抜き活用する、うわべの話にだまされない。
皆さんは本物の経営者の条件はどう思われますか?
2013年8月16日金曜日
製造業が元気になるポイント
先日、製造業が元気になるモノ造りというセミナーで講演をしました。今日はその講演の要点を説明します。
セミナープログラムは下記①~⑤の項目です。
①1980年から現在までの経営環境の変化と企業の戦略の変遷について
②現在の自動車、家電メーカーの業績について
③家電メーカの業績悪化要因について
④韓国の代表的メーカ、サムソン電子と中国メーカの経営分析
⑤グローバル展開の中で日本の製造業が復活する秘訣について
バブル崩壊前の企業の戦略は多角化でバブル崩壊以降は選択と集中の戦略をとりましたが、テレビ事業に過度な集中戦略を取った家電メーカーの業績が軒並み悪くなっています。一方で、開発技術、生産技術等を日本から吸収し、グローバルな市場のマーケティングを実施、商品の企画に落し込み、設計開発・生産をしたサムソン電子はテレビ事業でも好調な業績を保っています。
集中戦略は誤りではないのですが、市場環境の変化に俊敏に対応した集中戦略と市場のニーズに適応した商品企画開発が必要です。
従来の日本の強みのモノ造りだけではなく、顧客にとって、価値がある商品をタイムリーに市場投入できる企画開発力を磨く事が必要と考えます。
その観点で日本の製造業が元気になる秘訣は
①市場をグローバルに捉え、環境変化に俊敏に適応した事業戦略の革新
②モノ造りを磨きながら価値造りへの変革
差別化製品(顧客に取っての価値製品)企画力強化とITを活用したデジタルモノ造り
③グローバル人材の採用、育成
④日本の中だけでガラパコス化している組織の風土改革
です。
セミナープログラムは下記①~⑤の項目です。
①1980年から現在までの経営環境の変化と企業の戦略の変遷について
②現在の自動車、家電メーカーの業績について
③家電メーカの業績悪化要因について
④韓国の代表的メーカ、サムソン電子と中国メーカの経営分析
⑤グローバル展開の中で日本の製造業が復活する秘訣について
バブル崩壊前の企業の戦略は多角化でバブル崩壊以降は選択と集中の戦略をとりましたが、テレビ事業に過度な集中戦略を取った家電メーカーの業績が軒並み悪くなっています。一方で、開発技術、生産技術等を日本から吸収し、グローバルな市場のマーケティングを実施、商品の企画に落し込み、設計開発・生産をしたサムソン電子はテレビ事業でも好調な業績を保っています。
集中戦略は誤りではないのですが、市場環境の変化に俊敏に対応した集中戦略と市場のニーズに適応した商品企画開発が必要です。
従来の日本の強みのモノ造りだけではなく、顧客にとって、価値がある商品をタイムリーに市場投入できる企画開発力を磨く事が必要と考えます。
その観点で日本の製造業が元気になる秘訣は
①市場をグローバルに捉え、環境変化に俊敏に適応した事業戦略の革新
②モノ造りを磨きながら価値造りへの変革
差別化製品(顧客に取っての価値製品)企画力強化とITを活用したデジタルモノ造り
③グローバル人材の採用、育成
④日本の中だけでガラパコス化している組織の風土改革
です。
2013年8月8日木曜日
口頭伝承の文化でよいのか
今日は文書化の必要性についてブログを書きます
コンサルティングをしている現場で口頭伝承の文化をよく、感じるときがあります。会議の議事録をかかない、上司に口頭の報告で済ます。文章にする事が面倒なのか、なかなか文字にして表現しない場面を多々見ます。欧米の企業では様々な人種の社会の中でビジネスが進められる為に、相手に意志を伝達する手段として必ず紙に書く事が常識になっています。日本は単一民族の為、口頭でも意志伝達が容易な事が文章を書かない要因なのかもしれません。
文字にして表現する事のメリットを考えると
1.書く事により、頭の内容を整理する事ができる
2.記録として残る為、後で記憶に頼る必要が無い
3.情報を受信する側も口頭より文章のほうが内容を理解しやすい
われわれのコンサルティングの場面で、口頭による空中戦の議論より、板書をして議題を整理する事がよくあります。話の内容が複雑になればなるほど、板書をする事により議論の展開が非常にスムーズになります。聴覚だけではなく、視覚も使う方が思考回路がうまく働くのかもしれません。
皆さんも仕事の場面で、できるだけ、口頭のみを少なくして、文字で表現して相手に意志を伝える事を是非、実践してみてください。
コンサルティングをしている現場で口頭伝承の文化をよく、感じるときがあります。会議の議事録をかかない、上司に口頭の報告で済ます。文章にする事が面倒なのか、なかなか文字にして表現しない場面を多々見ます。欧米の企業では様々な人種の社会の中でビジネスが進められる為に、相手に意志を伝達する手段として必ず紙に書く事が常識になっています。日本は単一民族の為、口頭でも意志伝達が容易な事が文章を書かない要因なのかもしれません。
文字にして表現する事のメリットを考えると
1.書く事により、頭の内容を整理する事ができる
2.記録として残る為、後で記憶に頼る必要が無い
3.情報を受信する側も口頭より文章のほうが内容を理解しやすい
われわれのコンサルティングの場面で、口頭による空中戦の議論より、板書をして議題を整理する事がよくあります。話の内容が複雑になればなるほど、板書をする事により議論の展開が非常にスムーズになります。聴覚だけではなく、視覚も使う方が思考回路がうまく働くのかもしれません。
皆さんも仕事の場面で、できるだけ、口頭のみを少なくして、文字で表現して相手に意志を伝える事を是非、実践してみてください。
2013年7月25日木曜日
情報システム活用による経営改革
過去に、低コスト経営時代に勝ち残る「業務改善とIT活用によるコスト削減の具体策」というテーマで、情報システム会社が主催するセミナーが行われ、私が基調講演を行いました。
基調講演は「低コスト経営時代に求められる経営革新のあり方」と題して、経営環境の認識とその中で求められる経営革新の進め方、情報システムを活用した改革の進め方を講演しました。
以前、日経産業にマツダの開発効率をアップする手法として「競争力 エンジン役はIT」の記事がのっており、ますます、情報システムの活用が経営改善に必要になってきていると思います。今日はこの時の基調講演の内容を説明したいと思います。
リーマンショック以降、日本経済が不況になり、円高、株価低迷、総じて企業業績も悪化しました。特に基幹産業である自動車の国内生産台数減少、住宅着工の減少が顕著で内需拡大が難しく、東アジア(中国、韓国)、東南アジア、南アジア(インド)の新興国への外需の対応が必要になりました。
最近、企業の業績に明るい兆しが出始めましたが、これは、デフレ環境の中で企業が、中国、インドへの海外シフト、低価格商品の開発、EV、HEV等の革新商品の開発等、環境の変化に柔軟に適応した結果だと思います。
環境変化に適応した事例では日本電産、ニトリ、マクドナルド、ユニクロ、コマツを取り上げました。
これらの企業の共通点は、「オフェンス(攻め)とディフェンス(守り)経営」の推進を進めている事です。
オフェンス(攻め)経営として顧客の創造を前提に売れる製品の開発、ディフェンス(守り)経営として固定費の低減、変動費の低減を進めています。
このオフェンス(攻め)とディフェンス(守り)経営を支援するツールとして情報システムがあります。オフェンス経営ではITを活用して新規顧客開拓、新製品開発、ディフェンス経営ではITを活用して業務プロセス改善を進めます。この業務プロセス改善の中身として、経営プロセス改善ではERP、開発プロセス改善ではPDM、生産プロセス改善ではSCM、販売プロセス改善ではSFA、この全てを包含したPLMがあり、これらの情報システムツールを活用して改革を進める事が現在の経営ではスピード、効率性、効果性を考えても重要です。
但し、ITを活用した業務プロセス改善の場合、IT導入と平行して業務改善を進める必要があります。ITツールを導入して、業務改善がなされなければ効果がでません。
業務改善は現状の仕事の内容について目的を追究し、その仕事が行われている要因を調べ、他と比較する事により問題点を抽出し、その問題点を解消する改善案を検討し、実施します。
以上が講演の要点ですが、このITを導入する場合の成功ポイントを説明します。
1.構想段階
・経営戦略上のIT導入の位置付け明確化する
2.企画段階
・IT導入の直接目的、目標明確化する
・事業特性、商品特性、生産特性に合ったIT導入範囲、導入方式の決定をする
3.構築段階
・業務改善とIT適応設計を平行して実施する
・優秀なSIベンダーの選択する
・パッケージシステムの場合はカスタマイズ、アドオンの最小化を目指す
4.導入段階
・システムに適応した組織変更の実施する
・徹底したシステム、データ精度検証をする
5.本番稼動段階
・ 早期問題抽出と前向きな対応策の検討を実施する
以上の各段階別に成功ポイントを考えながら、情報システムの構築が重要です。
基調講演は「低コスト経営時代に求められる経営革新のあり方」と題して、経営環境の認識とその中で求められる経営革新の進め方、情報システムを活用した改革の進め方を講演しました。
以前、日経産業にマツダの開発効率をアップする手法として「競争力 エンジン役はIT」の記事がのっており、ますます、情報システムの活用が経営改善に必要になってきていると思います。今日はこの時の基調講演の内容を説明したいと思います。
リーマンショック以降、日本経済が不況になり、円高、株価低迷、総じて企業業績も悪化しました。特に基幹産業である自動車の国内生産台数減少、住宅着工の減少が顕著で内需拡大が難しく、東アジア(中国、韓国)、東南アジア、南アジア(インド)の新興国への外需の対応が必要になりました。
最近、企業の業績に明るい兆しが出始めましたが、これは、デフレ環境の中で企業が、中国、インドへの海外シフト、低価格商品の開発、EV、HEV等の革新商品の開発等、環境の変化に柔軟に適応した結果だと思います。
環境変化に適応した事例では日本電産、ニトリ、マクドナルド、ユニクロ、コマツを取り上げました。
これらの企業の共通点は、「オフェンス(攻め)とディフェンス(守り)経営」の推進を進めている事です。
オフェンス(攻め)経営として顧客の創造を前提に売れる製品の開発、ディフェンス(守り)経営として固定費の低減、変動費の低減を進めています。
このオフェンス(攻め)とディフェンス(守り)経営を支援するツールとして情報システムがあります。オフェンス経営ではITを活用して新規顧客開拓、新製品開発、ディフェンス経営ではITを活用して業務プロセス改善を進めます。この業務プロセス改善の中身として、経営プロセス改善ではERP、開発プロセス改善ではPDM、生産プロセス改善ではSCM、販売プロセス改善ではSFA、この全てを包含したPLMがあり、これらの情報システムツールを活用して改革を進める事が現在の経営ではスピード、効率性、効果性を考えても重要です。
但し、ITを活用した業務プロセス改善の場合、IT導入と平行して業務改善を進める必要があります。ITツールを導入して、業務改善がなされなければ効果がでません。
業務改善は現状の仕事の内容について目的を追究し、その仕事が行われている要因を調べ、他と比較する事により問題点を抽出し、その問題点を解消する改善案を検討し、実施します。
以上が講演の要点ですが、このITを導入する場合の成功ポイントを説明します。
1.構想段階
・経営戦略上のIT導入の位置付け明確化する
2.企画段階
・IT導入の直接目的、目標明確化する
・事業特性、商品特性、生産特性に合ったIT導入範囲、導入方式の決定をする
3.構築段階
・業務改善とIT適応設計を平行して実施する
・優秀なSIベンダーの選択する
・パッケージシステムの場合はカスタマイズ、アドオンの最小化を目指す
4.導入段階
・システムに適応した組織変更の実施する
・徹底したシステム、データ精度検証をする
5.本番稼動段階
・ 早期問題抽出と前向きな対応策の検討を実施する
以上の各段階別に成功ポイントを考えながら、情報システムの構築が重要です。
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