2013年9月3日火曜日

海外進出のステップ

今日は海外進出のステップと注意点について、説明したいと思います。

現在、国内がデフレ経済で需要が減少している中で、海外に進出する企業が増加しています。取引先の要請、国内の売上補完、コストダウン、市場拡大、人材活用等色々の海外進出する狙い、背景があります。この時のステップと注意点について解説します。

1.海外進出の前提条件の検討
1)      海外進出する目的、狙いを明確化する
2)      海外進出するフェーズの検討をする
(1)   第1フェーズ  製品の輸出
(2)   第2フェーズ  現地生産  
(3)   第3フェーズ  現地販売
(4)   第4フェーズ  現地開発
3)      投資額と回収の見込み検討
4)      利益回収方法の検討
配当金、ロイアリティ、内部留保等の検討をする

2.進出先の選定
1)      海外進出の目的にあった進出先検討
2)      進出先の国民性、賃金上昇カーブ確認
3)      カントリーリスク等の検討

3.進出形態の検討
1)      レンタル工場レベル、建物を賃借、工場を一から建設等のように進出形態を検討する
2)      合弁か独資かの検討が必要だが、株主の経営に対する思想、意志が整合しないと合弁会社は運営が非常に難しい

4.生産拠点の設立
 1)工場建設、工場の内装、外装工事等の契約は必ず書類で実施する。口頭契約は揉め事の元
 2)建設図面で詳細な打合せを実施する
 3)検収時は細部まで確認する。手抜工事は当り前と思うべき

5.組織機能、仕組について
1)      基本は日本の工場をマザー工場として、日本の仕組、システムを移転する前提で組織機能、仕組みを作る
6.組織体制と人材について
1)      基本は性悪説で組織を構成する
2)      日本人の経営者、スタッフ⇒ローカルの経営幹部、スタッフ⇒ローカルの作業者の組織体制を作る
3)      金銭に関わる仕事はできるだけ日本人スタッフで実施する

海外進出の検討は製造業にとって、必須になりつつありますが、成功する為には基本のステップとそのポイントを守りながら、スピードをあげた行動が必要だと思います。

次回は工場運営、労務管理、国別事情を説明したいと思います。

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